西宮甲東ジュニアラグビークラブ卒業生のその後の活躍に迫る、スペシャルインタビュー。
第4弾は、6歳から15歳までの9年間を西宮甲東JRCに所属し、現在は女子ラグビーの名門、東京山九フェニックスでトレーナーとして活躍されている土岩 帆乃香（つちいわ ほのか）さんにお話をうかがいました。
◎土岩 帆乃香さん◎
保育園時代のイベントでラグビー大会があり、その時初めてラグビーボールと触れ合ったことがきっかけで興味を持つ。小学校1年生のときに友人に誘われて、2歳上の兄と共に西宮甲東JRCでラグビーを始める。中学校3年生まで在籍。同時に、SCIX（シックス）、ガールズ兵庫、関西ユースでも中学部時代は活躍した。県立神戸甲北高等学校に進学し、県内初の女子ラグビー部に所属して3年間プレー。大学時代は、東京フェニックス（現東京山九フェニックス）や姉妹チームの千葉ペガサス（現在は廃部）でプレーし、現在は柔道整復師として横浜の医療機関に勤務の傍ら、女子ラグビーの名門「東京山九フェニックス」でトレーナーを務める。
西宮甲東JRCでラグビーをはじめたきっかけは？
Q：インタビューを受けて頂き、ありがとうございます。帆乃香さんが、甲東小学部・中学部をフライアップされてから10年以上が経ちますが、このインタビュー企画を通してお話することが叶い、とても嬉しく思っています。早速ですが、帆乃香さんが西宮甲東に入部したきっかけを教えて下さい。
A：2つ年上だった中嶌ゆうこちゃん（西宮甲東JRCで長年幼稚園コーチをして頂いていた故中嶌研コーチのお嬢さん）に誘ってもらったことがきっかけです。やはり、2歳上の兄と一緒に入部しました。
西宮甲東での一番の思い出はなんですか？
Q：中嶌コーチのお嬢さんとのご縁で甲東に入部されたんですね。それは感慨深いです。中嶌コーチには長年にわたり甲東の幼稚園コーチとしてご尽力頂き、個人的にも思い出も多く忘れられない方です。では、帆乃香さんが西宮甲東で過ごした中での一番の思い出は何でしょうか？
A：それはやはり、毎年度の県大会での試合直前に行われる満園コーチとの熱いタックルに尽きます。全員が、1人の力で満園コーチを倒せるまでタックルをひたすら続けるのですが、叱咤激励を受けながら、熱いタックル練習によって気持ちが高揚したまま試合に臨めたことは、今となっては最高の儀式だったと思います。
Q：なるほど！若かりし時代の満園会長の熱いご指導によって、県大会という大舞台前の選手たちの気持ちをほぐし、また高揚感を維持したまま試合に臨めたんですね。当時から、満園会長は選手たちの気持ちを掴むのが上手だったんだなぁとあらためて知ることが出来ました(笑)。では、「ラグビー」を続けて来た中で、帆乃香さんが苦しかったこと、逆に良かったことは何ですか？
A：苦しかったことは、ありきたりかもしれませんが、怪我に見舞われた時や上手くいかない時に、その状況を乗り越えるメンタルを持つことでした。メンバーに選出されない時も含め、大好きなラグビーが嫌いになりそうで苦しく感じることがありましたね。逆に良かった点は、「ラグビーをプレーすることだけがラグビーではない」ということを知ったことです。大学生の頃、資格取得のために練習に参加できなかった折、東京山九フェニックスの四宮監督から「プレーするだけがラグビーではなく、サポートすることも、見ることも、教えることも。ラグビーに関わる全ての行為がラグビーをする、ということだよ。」という言葉をかけてもらい、私はフェニックスのトレーナーになることを決意しました。
今の目標を教えてください！
Q：フィジカルとメンタルの両面をバランス良く保つことは、本当に難しいですよね。上手くまわらない時は、人間はどうしてもどんどんネガティブシンキングに陥ってしまいますし、そこからまた這い上がって来るのにも時間がかかりますね。そんな時に、東京フェニックスの四宮監督からいただいたアドバイスは、帆乃香さんのラグビー観を変えてくれる素晴らしい助言だったんだなと思いました。帆乃香さんの今の目標を教えてください！
A：現在、民間のクリニックで整体師として働きながら、東京山九フェニックスでトレーナーをしています。どちらの仕事においても当てはまることですが、「怪我をしない身体づくりを提供する」ことを目標としています。怪我をしてしまったら、アフターケアは大切ですが、それ以前に怪我をしないこと、がより大切になります。これからも、関わる全てのプレーヤーが怪我をしないよう、努めていきたいと思います。
クラブメンバーへのメッセージをお願いします
Q：たくさんの素晴らしいお話やエピソードをありがとうございます！帆乃香さんが甲東の小学部でプレーをしていた頃からミニラグビーも色々と様変わりしている昨今ですが、現役の西宮甲東の子どもたちにメッセージをお願いできますでしょうか。
A：怪我をせず、全力でラグビーを楽しんでください。ラグビーを心から楽しんでいれば、結果もおのずとついて来ると思います。ラグビーにはいろんな形があります。長い人生においてあらゆる関わり方があるので、目標を諦めず、見方を変えて頑張ってください！
Q：最後になりますが、帆乃香さんは西宮甲東のラガールの草分け的存在でもあります。現在、在籍している女子選手たちにメッセージをお願いします。
A：ラガールの皆さん、こんにちは。今、女子ラグビーの人口が増えていて、どんどんスキルアップしています。女子ならではだと思いますが、セブンスでも15人制でもどちらでもプレーできます。シーズンによってポジションが変わる選手もいます。飽きることなくプレーできると思うので、これからもぜひラグビーを続けてください！高校卒業後に、東京山九フェニックスでお待ちしています！
土岩帆乃香さん、大変懐かしく、貴重なお話をありがとうございました。
日本の女子ラグビーを牽引する東京山九フェニックスを、トレーナーとして支える帆乃香さんを西宮甲東JRC一同心から応援しています！そして、是非また後輩たちの練習を見に来てやってくださいね！